沖縄に蒸気機関車D51 222が保存されている理由とは? 子供たちの願いを叶えた国鉄職員たち

鉄道
663highland, CC BY-SA 3.0 , ウィキメディア・コモンズ経由で https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Yogi_Park_Naha_Okinawa_Japan09s3.jpg

こんにちは!乗り物解説の部屋です。今回は沖縄に保存されている蒸気機関車D51 222について解説します。

「蒸気機関車が欲しい」 沖縄の子供たちの願いを叶えた国鉄職員たち

沖縄県那覇市の与儀公園には蒸気機関車D51 222が保存されています。

1972年7月27日~8月27日、沖縄本土復帰と鉄道開業100周年を記念し、北九州の国鉄職員たちが費用を負担して那覇市の小学生72人を招待しました。子供たちは7日間の滞在中、プロ野球観戦、遊園地、サーカスを楽しみ、門司機関区を見学しました。

沖縄にはかつて軽便鉄道がありましたが、沖縄戦で被害を受け、戦後も復旧されることなく廃線となっています。その後、沖縄の鉄道復活は2003年、ゆいレール開業まで間が空きました。沖縄の子供たちは本物の鉄道を体験したことはありませんでした。

門司機関区で本物のSLを見た子供たちは、「SLが欲しい」「沖縄の友達にも見せたい」と言いました。門司鉄道管理局は沖縄にSLを送る運動を展開し、1400万円の募金を集めました。

沖縄に送られるSLは南延岡機関区のD51 222が選ばれました。沖縄県花のデイゴにちなんでD51、覚えやすいゾロ目の222号機という理由でした。

D51 222は鹿児島港より船で輸送され、1973年3月に那覇市与儀公園に設置されました。譲渡式には市内小学生500人が招待されました。

参考文献リスト

那覇市公式ホームページ 与儀公園にD51が設置された経緯~D51設置までを写真で振り返る~

FNNプライムオンライン 50年前に海を渡ってきた蒸気機関車D51 沖縄の子供たちに夢与え…その後の人生に影響も

乗りものニュース 沖縄のポツンとSLのナゾ”友達にも見せたい”国鉄職員らが一肌脱いだ「記録」だった!

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