こんにちは!大衆車として人気だったトヨタ「コロナ」。皆さんはコロナの歴代モデルの中でどれがお気に入りですか?トヨタコロナは1957~2001年までの44年間もの長きにわたり作られ、大衆に愛された小型車です。マイカーブームに乗って販売台数が増加しました。今回はその中でも9代目に設定された限定車「コロナスーパールーミー」について解説します。
トヨペット店の記念限定車として登場
1990年、トヨペット店の累計販売台数1000万台を記念し、トヨタ・コロナの9代目T170系に500台限定の「スーパールーミー」が設定されました。
最上級グレードの2000EXサルーンGをベースに、Bピラー部で210mm延長したリムジンで、全長は4690mmと5ナンバー枠に収まっています。延長部のBピラーには小窓が設けられました。
上位車種に勝る居住性
コロナは大衆車でしたが、コロナスーパールーミーは210mm延長されたことで後部座席の居住性は大幅に向上し、高級車に勝る車内空間となりました。。コロナスーパールーミーの室内長は2120mmで、当時のセルシオの2010mm、当時のセンチュリーの2045mmを上回っています。
また、前席のヘッドレストを外し、最大までリクライニングすると、フルフラットにすることも可能でした。
ホイールベースが伸びたことで、直進安定性と乗り心地がベース車から向上し、上位車種に匹敵するものになりました。また、車体延長によるボディ剛性の低下も皆無でした。
仕様・価格
搭載エンジンはベース車同様の3S-FE型2000cc直列4気筒DOHC自然吸気で125馬力となっています。トランスミッションは4速ATです。車重の増したスーパールーミーでも力強い加速を実現しています。
車体色はスーパールーミー専用である白とシルバーのツートンカラーのみの設定でした。内装はベース車と基本的に同じです。オプションでセンターアームレストにテレビを装着することができました。
価格は205万円で、2000EXサルーンGの169万円に対し36万円増しで、開発費や製造コスト、高級車並みの居住性を考えるとお得な設定となっていました。
当時のカタログのキャッチコピーは「お隣りのコロナより、うちのは、大きい。」でした。当時の風潮をうまく反映したキャッチコピーですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は「コロナスーパールーミー」について解説しました。
500台限定で販売されたコロナスーパールーミーは、大衆車ベースのリムジンということで珍車扱いされることもありますが、お得な価格で高級車並みの快適性を実現した1台でした。
44年の長きにわたり大衆に愛された「コロナ」。皆さんもさまざまな思い出とともにこの車と過ごした日々を思い出されたのではないでしょうか。初めて買った車であったり、子供の頃に家族で乗っていた車であったり、日本人と共に、日本の経済成長と共にいたと言える車です。
今回は9代目の限定車「コロナスーパールーミー」を紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。ぜひ他の記事もお読みになってください。
参考文献
ざんねんなクルマ事典 片岡英明 ベストカー編集部 講談社ビーシー
コロナスーパールーミー カタログ
「ストレッチしても5ナンバー枠に収まった全長」バブルが生みだした摩訶不思議な1台!コロナスーパールーミー|web option(ウェブ オプション)
トヨタ コロナ……だけどリムジンなの!?:旬ネタ|日刊カーセンサー
なぜトヨタの「コンパクトなセダン」に”リムジン”設定⁉アンダー210万円の”謎リムジン”「コロナ スーパールーミー」とは|くるまのニュース
コロナにリムジンが存在した!?ヘンタイ心の琴線を刺激する限定車5選 – 自動車情報誌「ベストカー」
コロナ(1990年5月~1991年6月)スーパールーミー|トヨタ自動車のクルマ情報サイト-GAZOO